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※素人の戯言なので観賞本数増えるごとに点数は微調しています。悪しからず。

2013年1月31日木曜日

映画『(500日)のサマー』80点



数年前に見た映画だけど、今更ながらレビュー。

この映画は見る人を選ぶ。
そしてこの映画の感想でその人の恋愛観が割とわかる。

「一見クソビッチな女(サマー)に振り回される男の話」

と書いてしまうのは言わずもがなのタブー。

僕にとっては、非常に心に残る映画でした。


男はやはり理屈で考え、女は感性。
男は「付き合う」とか「別れる」とか形や理屈にこだわる。

サマーという美しすぎて自由すぎる感性に振り回される男。
でも、そう思うのはすべて男の視点でサマーを描いているから。

「俺は好きなのに!なんで?!」
「こんなことしたらもう付き合ってると言って良いだろ?!」

いくらラブラブでもSEXしても、「あくまでも友達」、
みたいなことを平然と言い続ける一見ビッチなサマーに
どうも素直に怒りを感じないのは、僕らが一度はそんな経験をしていて、
それも悪くないなって思えてしまっているから。


先ほどから放送禁止用語である「ビッチ」を多用してますが、
女性からすればサマーの行動は、

「トムはさほど好きな人では無い」
「結局、「本命」では無い」

といういたってシンプルな心理状態から来る行動として
ある意味ナチュラルであり、
だからこそサマーは、何の悪気もなく結婚してしまう。

男はきっと「ビッチ」っていう言葉に頼ることで、
ビッチな女に振り回されている自分のプライドを守っている。

そしてこの映画鑑賞後、嫌悪感を抱いてしまう男女は
少女マンガとか、恋空とかセカチュー見すぎ。
映画に夢見すぎ。

まぁ、そもそも映画って夢を見るものだけど、
みたいなこと言われると確かにそうだけど。

2人であらゆる困難を乗り越えて、結ばれる。
そんな恋愛至上主義映画をあざ笑うような映画です。
夢見る少女じゃいられないってことですよ。

ただ、あえて苦言を呈するならば、最後の落ちが美しすぎる。
恋愛至上主義に唾を吐きかけたかと思ったら、
美しい着地をして、嫌悪感を抱いて終わりそうな
視聴者の気持ちを和らげようみたいな
あざとさが少し見えてしまった気がする。

とはいえ、脚本はさることながら、
編集やカメラワークも秀逸な映画でした。
皆さんもぜひ、鑑賞後男女で賛否両論してみてください。

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