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※素人の戯言なので観賞本数増えるごとに点数は微調しています。悪しからず。

2013年8月26日月曜日

映画『エンドオブ・ウォッチ』74点



2013年8月26日鑑賞。


警察映画としては一級品の作品だった。

まずこの映画の圧倒的な緊張感を生み出しているのが
車載カメラ視点と、主人公視点の一見「アナログ」な視点カメラだ。

CGブームに逆行するような、これらの映像が、
CGに全く引けをとらない臨場感を生み出している。

これはレベルや畑は違えど、同じ映像を扱う人間として非常に勉強になった。
細かくカットを割って正面、背後、など様々な角度から
人物を捕らえることで映像を構成するのでは無く、
あくまでも人間目線のみで描ききることで、他には無い臨場感を創出できる。
それをこの映画は改めて証明した。


さらに、監督を務めたデヴィット・エアーは、
同じく警察相棒ものでデンゼルワシントン
アカデミー賞主演男優賞に導いた『トレーニング・デイ』や、
同じく刑事ものとして評価の高い『S.W.A.T』の脚本を務めた
その実力には定評のある脚本家だ。


「これが、ロス市警のリアル」


というキャッチコピーにあるように、観客は
世界で最も危険な街、5分に1回犯罪が起きる街とも言われる
L.Aを画面を通して痛いほど感じ取ることが出来る。


自分はL.A.に行ったことは無いが、
遡れば名作『L.A.コンフィデンシャル』、
最近であれば『L.A.ギャング・ストーリー』がそうだが、
L.A.の警察を描いた映画を観ると、
L.A.なんてろくな街じゃ無い、ろくな人間も、ろくな警察もいない
そして、L.A.に行く気は全くなくなる。


で、この『エンドオブ・ウォッチ』も同様。
いまのりにのってるジェイク・ジレンホールと、
L.A.ギャング・ストーリー』でも良い味出してるマイケル・ペーニャ














相棒を組み、ギャングとの抗争に巻き込まれていく。

特にそのストーリーや展開に斬新さは無いのだが、
時折挟まれるこの二人の他愛の無い会話、
そこからにじみ出る二人の絆、友情、さらに愛する人との日常、
これらが街をパトロールするだけでも、ヒリヒリした緊張感に包まれる
警察業務と圧倒的な対をなしているため、
観客は「日常」→「非日常(警察業務)」の落差をより敏感に感じ取ることになる。


それがさらにこの映画の緊張感を高めている。
それがこの映画のストーリーとしての否斬新性を十二分に補っている。

警察映画としては非常に質の高い、観る価値のある一本であった。


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