2013年8月10日鑑賞。
同日に観た『風立ちぬ』との色んな意味でのギャップが尋常ではなくて戸惑う。
映画の感想を先走って書いてしまえば、
「あー面白かった!」
その一言に尽きるし、それ以外無いし、それだけの映画と言えばそう。
日本アニメ(ガンダム、エヴァ)、日本特撮(ゴジラ)へのオマージュという
最低限の知識を持っていなかったとしても、
鑑賞開始後、すぐにそれをつかみ取ることが出来る。
そう、つまりこの映画は「オタク映画の極地」である。
全ての少年達があの日描いた夢をそのまま映画にした、そんな超娯楽大作。
監督のギレルモ・デル・トロ自身の夢、
そして僕らが少年時代に描いた夢、
ウルトラマンなどの人形を片手に、
「ウルトラマンキック!パンチ!」とシャウトし、
ガンプラを必死に組み立てて、自分のお気に入りのポーズをさせて飾ったり…
そんな男であれば誰しもが幼き日に目を輝かせて想像していたことが、
この映画では、映画の中で現実となっている。
こんな風に人間が乗り込んだロボットは、その人間の脳とシンクロして、
クソでかくて、クソ気持ち悪い、やられる前からボコボコにやられて欲しい感満載の
怪獣(映画内でのこいつの名称が「カイジュウ」なのがまた良い)を、
ボッコボッコにぶん殴る、蹴る、撃つ!!
なんたるカタルシス!
だからストーリーや心理描写なんてどうでも良い。
芦田愛菜の世界に通用する表情の演技力も
菊地凛子の存在感も、映画評的には良かったのかもしれないが、
そんなのもどうでも良い。
会話とかストリートかどうでも良いから、早く戦闘シーンを見せてくれ!
そういう映画。それがとにかく面白いし、気持ちいい。
ただ一つふと思ったことがある。
IMAXとかで本当は観るべき何だろうけど、
少なくともTOHOシネマズ六本木では、
「画が暗いよ!もっと明るいところで見せて!」
と思う箇所が何カ所かあった。
それは元々素材自体が暗いからかもしれない。
CG技術の穴をできる限り排除する方法が暗くすることなのかもしれない。
だが、どうだろう。
我らがアニメ、特撮大国日本が誇るゴジラ(個人的にも大好きだった)は、
僕が小学生の頃、鑑賞した記憶がある全てのシリーズにおいて、
「夜」闘っていたことはなかった。
ウルトラマンだってそうだ。
彼らは真っ昼間から海や街をぶっ壊しながら闘っていた。必死に。
それは単純に、CGと特撮の違いだろうが(その辺、無知なのでよくわからん)、
何もごまかしがきかない照明の下でも、堂々と世界に誇れる、
恐らく監督であるギレルモ・デル・トロも熱狂した日本特撮の技術、情熱、
縁もゆかりもないと言えば無い僕がそんなことをふと考えてしまった。
ギレルモ・デル・トロの溢れんばかりのオタクっぷり、
日本アニメ、特撮文化への愛(きっとあるあず…)、
そして何よりも、何度も言うように、僕らが小さい頃描いた夢の具現化…
そんな男としては熱くなるところ満載の映画です。
ゴジラ万歳!
ガンダム万歳!
エヴァ万歳!
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