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※素人の戯言なので観賞本数増えるごとに点数は微調しています。悪しからず。

2013年12月9日月曜日

映画『ウォールフラワー』70点


2013年12月8日観賞。

「ライ麦畑でつかまえて」の再来と絶賛、
社会現象となった“青春小説の金字塔”が映画化!


って前振りだから、

俗世界にまみれてしまった私の心を
どれほどまでに甘酸っぱいあの青春時代に戻してくれるの?


なんていう淡い期待感と共に観賞スタート。


アメリカの高校生は相変わらずパーティー好きで、
そこで酒やら葉っぱやら非合法に手を出すという
アメリカ高校生あるあるの青春が繰り広げられるわけだが、
そんな中でも近年まれに見る「上手く年を重ねる子役」
エマワトソンのダンスシーンは見るものを魅了する。
















彼女はこの映画でも圧倒的な輝きを放っていて、
















そりゃこんな子と仲良くなれたら
童貞高校生の少年はすぐに好きになってしまって不思議は無い。

まぁそんなこんなで青春映画に典型的な
さえない童貞高校生が主人公で、
















彼が高校に入学しイケてるグループと絡むようになり…
というよくある学園モノとしてこの物語はスタートし始める。

というわけで、僕らにとっての青春漫画の金字塔『I"sのような
本当に胸を締め付けられるような甘酸っぱいストーリーを
受け止める準備を完璧にスタンバイするわけだ。



ところがどうだ。


ふたを開けてみると、

ここまで深刻な何かを背負う高校生ばかりが
集うのがアメリカという国なんですか?

って青春の甘酸っぱさ感じるよりも、
そういう変な恐怖感が勝ってしまう観賞になってしまった。


青春の甘酸っぱさどころか、
イジメ、性的虐待、同性愛、近親相姦…

ここに言葉で記すだけでも、
タイピングする自分の指が重たくなることを実感できるような
重たい、強い爆弾が予期せぬタイミングと方角から投げ込まれてくる。


あんなに可愛くて輝いていたエマですら、
さらっと絶望的な過去を暴露するし。


「それでも僕らは前を向く」

















みたいなことを言いたくて、
そういうまとめに映画は入り始めてるんだけど、


目の前で急に爆発した爆弾を直でくらった僕は、

意外と俺のまわりにも
彼らみたいな過去を背負った友人がいるのかもしれない。
俺が気づいていないだけで…

そもそもそんな過去って人に打ち明けられないよな?
いくら親友でも…


そう思い始めると、

思春期の甘酸っぱい青春映画です


みたいな振り込みが邪魔で仕方なく、
どうしたら良いか分からない変な気持ちになる。


そしてそんな無茶苦茶な心理状態のまま映画は終わる。
とはいえ、全体的には決してつまらなくはないし、
何よりも主演の3人の演技力はたいしたもので、
充分に全編退屈無く見れる映画であることは間違いない。


しかし、ライトなのかヘビーなのかわからない
謎の青春映画であることは間違いない。

というかもはや青春という言葉が
似つかわしいのかどうかすらわからなくなる不思議な映画であった。


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