ついにディカプリオが念願のアカデミー賞主演男優賞を獲得した。
が、しかし。逆に言うと…
「ここまでやらないとアカデミー賞主演男優賞ってとれないんだ。」
いや、もっとディカプリオ側に立って言えば
「レオ様ここまでやってるんだからもうアカデミー賞あげて!
もう死ぬしか方法なくなっちゃうから!」
それがこの映画に対する個人的なファーストリアクションだ。
お話としては至ってシンプル。
舞台は1800年代アメリカの西部開拓時代。
ディカプリオ演じる実在した罠猟師ヒュー・グラスの
雪山での過酷なサバイバルを描いた映画。
のイニャリトゥで、撮影監督は引き続き『ゼロ・グラビティ』(100点)の
ルベツキというゴールデンコンビで、
今回、2年連続監督賞を受賞。
ルベツキに至ってはゼロ・グラビティから3年連続!の撮影賞受賞。
そんな夢の豪華布陣でガッチリ固めたレオ様は
19歳の初ノミネートから4回も逃し続けるオスカーを
今回ばかりは!と獲りに来たなぁって感じなのだが、
そこまで体張らなくても!って出川哲朗氏も驚くレベルの
体当たり演技を見せてくれる。
どれくらい体当たりかと言うと
●極寒(マイナス30度近く)の撮影はほぼ照明を使わず自然光
⇒一日で撮影出来る時間は1時間程しかなかったらしい。
ディカプリオとイニャリトゥ監督。寒そう。。 |
そんなミスが許されない極限状態で撮影し続けると
当然役者側のストレスは膨大で、『マッドマックス』(80点)で
過酷な撮影環境に耐えたトム・ハーディーすらも
キレて監督の首を絞めたらしい。もちろん仲直りしたらしいけど。
トム・ハーディー。いい味出してた。 |
●ベジタリアンなのに生レバーを豪快食い
劇中で飢えたレオ様がバイソンの生肉を豪快に食らう
印象的なシーンがあるんだけど、
スタッフはベジタリアンのレオ様の為に、本物そっくりのゼリーを用意。
が、レオ様はリアリティが薄れる!と豪語し、食うんだけど
思わず吐き出しちゃってる!ってのは本編を観てのお楽しみ。
それだけ気合い入ってたってことですね。
●ホントにケンカして鼻骨骨折
徹底してリアリティを求める監督は、
映画でもクライマックスとなる終盤における
トム・ハーディーとレオ様のケンカシーンで
本当に殴り合いをさせたらしい。
もちろん骨折しても撮影続行。
そう言われてみなくても抜群のリアリティ。 |
●熊との格闘はノースタント
話題になった大きな熊(グリズリー)との格闘シーン。
劇場で観ていて「息をのむ」ってのはこのことだなってくらい
息が出来ない程圧倒的リアルなシーンなんだけど、
ここを彼はノースタントでやりきってるんだとか。
熊はもちろんCGなんだけど、
何度も何度も地面に叩き付けられるレオ様は本人。
打撲どころじゃ済まないんじゃね?って誰もが思う。
●役作りのため1年半かけて伸ばしたヒゲ
実際のグラスとの比較 |
●世界に10人未満しかいない先住民族の言語マスター
と、まぁ恐らくもっとあるんだろうけど、
ありとあらゆる「体当たり演技」「過酷な撮影環境」を
これでもかと詰め込んだこの映画。
そりゃもうアカデミー賞あげてよ!って思っちゃう。
ここまでやったんだから!って。
話しとしてはサバイバル&復習っていうシンプルな構図だし、
(その裏に隠された深いテーマみたいなのがイニャリトゥなら
ありそうだけど)映像も最高に美しいけど、
とにもかくにも
「レオ様もういいよ!よくやったよ!もういいから!」
そう言う映画でしたこれは。
だから受賞出来て本当にとても良かったと思います。
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