2014年7月6日鑑賞。
「天才」「もう一人のアンダーソン」ウェス・アンダーソン監督作品。
確かに、この人にしか撮れない映画という作品。
何か美しい絵画を美しい美術館で何枚か見せられたような、
そんなファンタジックでアートな映画。
つまり、逆に言えばこの映画は、アートとして、美術として見る映画であって、
観賞後に何か心にずっしりくるだとか、考えさせられたりとか、そういう映画ではない。
随所に可憐な色使いが散りばめられた幻想的な世界観はとても美しい。
色遣いのセンスは抜群。勉強になります。 |
また、ミステリー映画としても非常にコンパクトにまとまっていて、
映像美とともに最後まで飽きずに観ることができる。
さらに随所に織り込まれるコントチックな笑いも小気味いい。
だが、映画館全体も笑いに包まれているのを見ていて、
この類の笑いを作り出す技術や洗練度合いでいうと、
「日本のコント」というのは、やはり一つ別の次元に来ていると思った。
個人的な話になってしまうが、自分がこの業界に入る絶対的な要因となっている
「ごっつええ感じ」のコント
(以下、大好きな「しょうた!」今のテレビでは絶対に放送できない…)や、
ウッチャンやさまぁ~ずやバナナマンや、一線で活躍する芸人が織りなす
「コント」はもはや、欧米の映画が繰り出す「コント的笑い」の質を
当の昔に飛び越え、その1つも2つも上の笑いを提供している。
(以下、バナナマンの最高傑作ともいえるコント)
だから、何が言いたいかというと、
そういう人たちにそんな映画を撮ってほしいということだ。
そんな結論でこの映画のレビューを終えたい。
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